
ガラスへのコーティングで室内を快適に。
「透明遮熱ガラスコート」とは、当社が開発した酸化スズ系化合物と無機系バインダーを使用したコーティング剤(特許出願済)を用いて、ガラス表面に熱線遮蔽能と可視光透明性を兼ね備えた強固な熱線遮蔽コーティング膜を形成するものです。
「透明遮熱ガラスコート」の施工によって、ガラス面の透明性・視認性を保ちながら室内温度上昇を抑え、省エネルギー効果、CO2の削減効果が期待できます。
透明遮熱ガラスコートの3つの特長
夏は涼しく、冬暖かい

人が一番暑いと感じる赤外線をカットし、夏場の室温上昇を抑え、冷房効率の向上が見込めます。
本コーティングの実証試験データでは施工前後の室内温度差は平均2〜3℃(窓際では最大5℃以上)。
また、冬場でも暖かいと感じる暖房の赤外線が外部へ放出するのを抑えるため、暖かさを窓から逃しません。


コンテナハウスにおける実証試験結果

高い透明性(可視光透過率80%以上)
当社開発の技術により、高い可視光透明性を実現しました。そのため、視界を妨げるわずらわしさもなく、建物内からの景観と外からの美観を損なうことはありません。

優れた耐久性
塗膜は完全硬化後、鉛筆硬度で3Hとなり高い硬度を示します。無機系バインダーの使用により、太陽光やその他自然条件による塗膜の変質を抑えます。耐久年数は10年以上です。
塗膜特性表
ST-IR01 | ST-IR21 | |
---|---|---|
施工方法 | スポンジ処方 | ローラー処方 |
外観 | 薄いグレー | |
密着性 | ○ | |
鉛筆硬度 | 3H | |
耐薬品性(5%硫酸) | ○ | |
耐薬品性(トルエン、エタノール) | ○ | |
耐冷熱繰返し性 | 外観に異常なし | |
可視光透過率 | 81.3% | 81.9% |
日射透過率 | 65.5% | 66.2% |
日射反射率 | 6.8% | 6.7% |
遮蔽係数 | 0.85 | 0.85 |
熟貫流率 | 5.9 | 5.9 |
促進耐候性試験(QUV) | 2000時間(20年相当)経過後も外観変化なし(クラック発生なし) |
- スポンジまたはスプレー処方により窓ガラスに塗布する現場施工タイプ。新築建物はもちろん既存建物にも適用できます。
塗装仕様
工程 | 材料 | 標準使用量(g/u) | 塗装回数 | 乾燥時間(25℃) | 使用機材 |
---|---|---|---|---|---|
素地調整 | 素地調整 ガラス表面のごみ、砂埃、油脂分等の付着物を、専用前処理材、専用スポンジ、ウェス等で除去し、乾燥した清浄な面とする。 | ||||
透明ガラスコート | <スポンジ処方の場合> ST-IR01(SN-K101) | 20〜25 | 1 | 2時間以上 | 専用スポンジおよび専用フレームを使用 |
<ローラー処方の場合> ST-IR21(SN-K121) | 30〜40 | 1 | 2時間以上 |
- 上記の各数値は、すべて標準のものです。被塗物の形状、素地の状態、気象条件、施工条件によりそれぞれ多少の幅を生じることがあります。
- 透明遮熱ガラスコート塗装時は気温が5℃以下、湿度70% 以上の場合は施工を避けてください。
- ガラス塗装面側に加工が施されている場合(熱線反射加工、熱線吸収加工、撥水加工、フィルム等)には、コーティングが出来ません。
また、サッシの形状、クレセントの取付仕様によっては、その周辺部位に塗布できない場合があります。事前にご相談ください。
危険情報と安全対策
- ご使用前には、MSDS及び製品容器の記載の注意事項をよくお読みください。
- 引火性液体の為、火気厳禁です。
- 有機溶剤中毒のおそれがあるため、換気に注意し、防毒マスクまたは送気マスクを使用する等安全対策を行ってください。
- 施工においては、溶剤成分が室内に滞留しないよう十分注意して下さい。
施工後の日常メンテナンス方法について
施工後のご注意
- 透明遮熱ガラスコートの塗膜は、施工後60分〜2時間程度で表面は乾燥し、ガラスに触ることができるようになりますが、完全硬化するまでには10日〜2週間程度かかります。その期間中の清掃は清掃しないでください。
日常生活におけるご注意
- 透明遮熱ガラスコートの塗膜は、実用上問題のない強度を有していますが、石や砂、金属等で引っ掻いたりすると塗膜にキズが付く可能性がありますのでご注意ください。
- 透明遮熱ガラスコートの塗膜は、赤外線を吸収する性質があり、塗膜が若干熱くなる場合があります。その為、シール・ステッカー、ポスター等の掲示物を貼った場合、接着部分が取れにくくなる可能性があります。
- アルコール等の有機溶剤の使用は避けてください。コーティング膜が剥がれる恐れがあります。
施工面の清掃方法について
透明遮熱ガラスコート面の清掃については、清水を含ませた柔らかい布で軽く水拭きしてください。(乾拭きはしないでください。)
- 汚れがひどい場合には、中性洗剤を使用してください。(強酸性・強アルカリ性の洗剤の使用は避けてください。)
- 石や砂、金属粉等が付着している場合は、事前に十分な清水を含ませた柔らかい布で拭き取ってから清掃してください。
- 窓ガラス専用のゴムスキージを使用するときは、スキージの金属部分がガラスに接触しないように注意してください。
- ブラシ、研磨剤、研磨剤入りのスポンジ、砂ほこりなどで汚れている布を使用することは塗膜を傷つける原因となりますので使用は避けてください。
資料提供:石原産業株式会社